12 Nov
2010
五十嵐です。
RubyConf2日目、朝はRubyConfXkマラソンが開催され、
5kmコースと10kmコースであわせて100人以上が朝のミシシッピ河川敷を走りました。
弊社の河野も5kmコースで参加しました。
セッションはDHHの基調講演で始まり、Matzの基調講演で終わるという豪華な布陣。
ほかにもJRuby、RubiniusやMacRubyといったRuby実装のお話や、
日本発のライブラリdrubyに関する話がありました。
特に、Matzさんの基調講演は終了後に満員の会場が総立ちのスタンディングオベーションとなり、
RubyConf初参加の私は、
海外にもこれだけの数のRuby愛を持ったRubyistがいるということを体感して感極まりました。
あとで聞いたところ、Matzさんも
「スタンディングオベーションには感動して、うるっときそうになった」
と言っていました。
今日のブログはMatzさんの基調講演をダイジェストで日本語超訳しましたのでお楽しみください。
かなり短縮していますので、細かいところは発表資料の公開をお待ちください。
---追記(2010.11.15)---
matzにっきに基調講演の内容と資料がupされましたので、より詳細はそちらをご参照ください。
--- Matz 基調講演 ---
2001年の第1回のRubyConfが開かれた際に、参加者は30名ほどのとても小さなカンファレンスでした。
2002年のときは自分たちはマイナーだけど、coolであろうという話をしました。
2003年はRubyをどう豊かにしていくかを話しました。
2004年はこれなかったよごめん。この年に子供が生まれました。
2005年はRubyの未来のビジョンについて議論しました。
...
2009年は80%の状況に対応できる言語としてのRubyを話しました。
今年は未来と多様性について話します。
未来は、そう、Ruby2.0です。
以下のようなことを考えています。
Traits、
名前の衝突への解決、例えば衝突時に警告するModule#mixの導入、
Tree Modification、
alias_method_chainに替わるModule#prepend、
Keyword Arguments、
Namespace(例えば前田修吾さんが話したRefinementなど)。
んで、Ruby2.0はいつでるのか?うん、クリスマスね。いつかの。
多様性の話。私は多様性が好きです。
多様性はコストがかかる。JRuby, MacRuby, Rubinius、MagLev、リソースが分散される。
それでも私は多様性が好きなんだ。
多様性の1つとして組み込み向けのRuby実装、"Rite"の話をします。
portableで、メモリ使用量も少なく、レイテンシも少ないもの。
あと、九工大の田中先生がRubyChipってのをFPGAで作ってるんだよね。
んで、Riteはいつリリースされるのか?うん、分かんない。ごめん。
でも日本の2年間の官製プロジェクトの一部に入ってる。成果はもちろんOSSで公開するよ。
githubで公開すると思うので、協力してくれる方はそれまで待っててください。
CRubyを辞めるのか?いや、そんなことはないので安心してください。
そもそもCRubyにかける時間は減ってきてるのだけど、
言語デザイナやコミュニティリーダーとしてがんばります。
Rubyを17年作っているけど、Rubyのユーザーは100人を超えないと思っていた。
ところが、現在はこの会場にもたくさんの人が来てくれているけど、
すごくたくさんの人にRubyを使ってもらっている。
それは、自分の力ではなくて、
Daveが本を書いてくれなければ、
DHHがRubyを選んでくれなければ、
そしてあなたがコミュニティに参加しなければ、今のRubyはなかったと思います。
みなさんに心から感謝します!